選書コメント
「会社をやめた私に/いえないことはもう何もない/いいたいことは何でもいえる。/困ったことに/いいたくないことがあるばかり。」と終わる詩に、付箋がつけられていた。なんでそこにつけたのかは思い出せないけれど、つけたくなった気持ちがあったことは思い出せる気がする。2015年に出ている。すぐに買ったはず。会社を辞めた翌年のことだ。詩集につけられている付箋というのは、心を動かされた形跡って感じがして、とてもいい。
武田砂鉄
1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年よりライターに。『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『日本の気配』『わかりやすさの罪』『偉い人ほどすぐ逃げる』『マチズモを削り取れ』などがある。TBSラジオ『アシタノカレッジ』金曜パーソナリティを務める。
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フヅクエ文庫とは
誰かにとって大切な本が、また別の誰かにとって大切な本になったらいい。さまざまな選者による、忘れがたい一冊を集めた選書シリーズです。寄せられたコメントに導かれて、思いも寄らない本との出会いをお楽しみください。
書籍の販売価格について
定価 1~499円 →販売価格 500円(税込550円)
定価 500~999円 →販売価格 1000円(税込1100円)
定価 1000~1499円 →販売価格 1500円(税込1650円)
定価 1500~1999円 →販売価格 2000円(税込2200円)