選書コメント
誰もが知っているあの作品も、最初は評論の世界から無視されたのだそう。最初に認めてくれたのが3歳から5歳くらいまでの幼児で、でも、考えてみれば、その人たちこそ、忖度しない、周囲の意見を気にしたりなんかしない、冷酷無比の批評家だったと。その人たちに受け入れられることは、評論の世界でああだこうだ言われるよりも大事なことだった。直感同士の反応というのか、「これどう?」「いいね」というぶつかり合いのかっこよさ。
武田砂鉄
1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年よりライターに。『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『日本の気配』『わかりやすさの罪』『偉い人ほどすぐ逃げる』『マチズモを削り取れ』などがある。TBSラジオ『アシタノカレッジ』金曜パーソナリティを務める。
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フヅクエ文庫とは
誰かにとって大切な本が、また別の誰かにとって大切な本になったらいい。さまざまな選者による、忘れがたい一冊を集めた選書シリーズです。寄せられたコメントに導かれて、思いも寄らない本との出会いをお楽しみください。
書籍の販売価格について
定価 1~499円 →販売価格 500円(税込550円)
定価 500~999円 →販売価格 1000円(税込1100円)
定価 1000~1499円 →販売価格 1500円(税込1650円)
定価 1500~1999円 →販売価格 2000円(税込2200円)